鈴木翁二『少年手帖』望遠鏡社 1982年Youssou N'dour『The Lion』1989年

March 19, 2004

Sade『Lovers rock』2000

アート・アンサンブル・オブ・シカゴの来日公演のパンフレットのADだった萩原誠さんは、さまざまなジャンルの音楽を聞いていました。そんな彼が「今までにないソウル・ミュージックだぜ」と教えてくれたのがシャーデーでした。僕らは、当時、宣伝会議(今の会社に身売りする前の)が発行していた『コピーパワー』という雑誌の別冊『FILE』の編集を手伝っていました。そのミュージック欄で、萩原さんはしきりにシャーデーのアルバムを取り上げないかと編集長にアピールしていたようですが、JAZZしか聞かない彼の耳には、まるで馬耳東風。それでしかたなく、僕をオルグろうとしたのでしょう。でも、『DIAMOND LIFE』も『PROMISE』も、たんなるエロっぽい歌にしか聞こえませんでした。それから15年以上もたったある日の昼下がりのこと。ベランダで読書をしていたら、ラジオから聞き覚えのなる声が聞こえてきました。シャーデーの『Lovers rock』の1曲目「By your side」でした。もはやどこにもエッチな女性のイメージはありません。そこにいるのは、無垢で純粋で、どこまでも気高い大人の女性。ため息のような歌声は、しかし、至福感と安堵感に溢れていました。いっぺんで僕は恋に落ちました。それ以来「By your side」は、僕にとって「愛は突然やって来るもの」であり、「一度も気にもしなかった人に、たった一秒で恋に落ちることがある」ということを証明するラブ・ソングになりました。「Oh when you're cold/I'll be there/Hold you tight to me」ってささやかれたら、もうそれだけで骨抜きです。
ところで、J-WEVEで今になってこの曲がよくかかるのはなぜですか。
シャデー
Sade『Lovers rock』2000

cauliflower at 00:50│Comments(0)TrackBack(0) ソウル 

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