『血と薔薇』創刊号 1968年 天声出版『ドラキュラ』創刊号 新樹書房 1973年

April 12, 2004

『月下の一群』創刊号 海潮社 1976年

『血と薔薇』でピエール・モリニエの名前を知ってしばらくたってから、四谷シモンがやはりモリニエを敬愛していることを知りました。「つつしみぶかさのないことについて」と題された写真構成によるページに「ピエール・モリニエの方へ」というサブタイトルをつけて発表していたのを偶然発見したからです。その雑誌こそ、唐十郎編集による3号雑誌『月下の一群』でした。もっとも、3号すら発行できずに休刊してしまいましたが。
さて、創刊号の特集は「人形 魔性の肌」。澁澤龍彦と唐十郎による往復書間「下降の水路をたどるゴンドラ」、赤瀬川源平の「肉天体の原理」という二つの意味深長な文章が掲載されていました。その後僕が責任編集をすることになるミニコミ誌『アルンハイムの地所』は、「死は旅であり、旅は死である」というバシュラールの言葉に導かれて、夢としての冥界を彷徨うというものでしたが、この二つの文章から強い霊感を受けたものでした。
巻末には長編戯曲「下町ホフマン」が載っています。そういえば、この芝居を下北沢の本多劇場予定地(!)の赤テントで見たことを今思い出しました。
月下の一群
『月下の一群』創刊号 海潮社 1976年

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