修正のお願いに対して全面改稿。やはり天才か。ブランド力を誇示するケチなクライアントの仕事はやりたくないね。

May 31, 2007

全く新しい耳の経験

朝パン(ハム&チーズ)レタス、ジャム/コーヒー(マウイ)
昼 チャーハン卵のせ、サラダ、中華風スープ
夜、パン、ナチュラルチーズ盛り合わせ/Chateau Gachaw 96(赤ワイン)、Chateau Haut Mayor02
晴れ、曇り、雨、曇り
8時起床。朝食。ふたりのゲストスピーカーが快諾。それをみなさんに伝え、事前打合せのスケジュール調整。I葉さんの原稿について、O本さんと確認。地図関係の資料をコピーしたり。あんちゃんと食の進行に関して打合せ。デザイナーのH田さんにtel。正式に依頼する。
19時すぎに吉祥寺、パルコの花屋さんで観葉植物を贈る手配。カフェ・ドゥ・ズミへ。お客さんは僕だけ。さっそくChateau Haut Mayor02 をあけて、マスターと乾杯?!。オーディオ装置の前にアナログ盤「john meets Sun Ra」のジャケットがたてかけてある。ぼくが興味を示すと、「これは、ある意味シンボリックだよね、聴いてみる?」とレコードプレーヤーに針を落す。宇宙サウンドの創始者サン・ラのピヨーン、キューン、プニュプュというシンセの音がしばらく続く。しばし沈黙のあと、静かにジョン・ケージのパフォーマンスが始まった。ウ〜ム、ウンニョラ、フリュラ、モゴゴ……と、なんとボイスだ。お経のような念仏のような、ポエトリー・リーディングのような声が数分間続く。そしてまた、ピヨーン、キューンである。86年にNYでふきこまれた貴重なアルバムらしい。現代音楽の源流であるケージとフリージャズの源流であるサン・ラの出会い。いわばルーツ同士の出会い系である。なるほどそれでシンボリックというわけなのね。しかし、この臨場感ハンパじゃありません。いいオーディオで聴くということは、全く違う経験をすることだと納得する。まさに音のサプライズだ。
ラテンもいいかなとCharlie Haden&Christian Escoudeのデュオ。John Lewisの「Gitane」、Django Reinhardtの「Balero」とか。3杯目はややボディのあるChateau Gachaw96 に。泉さんのチョイスはバイオリンのソロときた。Paul Gigerの「Chartres」。パリのシャトレでの88年のライブ音源。こりゃ、スゲー!!。グルーヴが半端じゃない。オールオーバーな音の世界。音の内部にはい込んだ感覚。耳の肥えた人が言うところの「いい音」というのを、始めて自覚的に感じ取ることができた。でも不思議なことに生演奏を聴いている感じではない。全く新しい経験なのだ。目の前でたった今繰り広げられているはずの即興演奏。それはギーガーによるものだが、そのギーガーがいない。演奏者がいないまま、ギーガーのつくりだす音だけが、空間を埋め尽くしていく。不在のサウンド? 演奏者のいないワンダーランド?、つねに/すでに痕跡であることを運命付けられた音、の現前、としてのエクリチュール。デリダならこの事態をなんと評しだろうか。
なんであれ新しい経験をすると、生まれ変わったような気になるものだ。今日、ぼくは、カフェ・ドゥ・ズで、新しい自分になったのだ。泉さんありがとう。


cauliflower at 23:34│Comments(0)TrackBack(0) ジャズ | アコースティック

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