『DECODE』Premiere Edition東邦出版 1982年ROVO『Tonic2001』2002年

May 04, 2004

菊池成孔『Degustation A Jazz』 2004年

料理界を喫驚させたスペインの天才シェフ、フェラン・アドリア・アコスタさんが先月末に来日し、その仰天テクニックを余すところなく披露されました。あいにくチケットは満員御礼のために入手できず。しかたなく、そのデモンストレーションの様子は後日、料理研究科・海豪うるるさんのレポートから知ることになりました。例の「エアー」と名付けられた泡の料理を、今回は「抹茶のエアー」と称してエビに添えられたそうです。また、おなじみの注射器を使用してつくる「偽キャビア」。メロンのピューレをキャビアの間に詰め、パッションフルーツのソースをかけて出来あがり。そんな、フェラン・アドリアのアイデアと機知に溢れたびっくり料理が、これでもかこれでもかと本人の実技付きで紹介されたのだそうです。あ〜ほんとうに残念。もうこうなったら、カタルニアの彼のレストラン「エル・ブリ」に行くっきゃないですね。そして、その味に心底翻弄されましょうか。
さて、フェラン・アドリアさんを一躍世界一有名な料理人にしたのが、「デギュスタシオン」でした。彼は、それまで誰も試みたことのない料理(のプレゼンテーション)を食卓上に展開したのです。なんと一口大の料理、62皿で完結するコースをお客さんに提供するというもの。厨房の中に客席を設けるとか、50席しかないのに55人もスタッフがいるとか話題には事欠かない「エル・ブリ」ですが、さすがにこの新趣向のフレンチに世間は度肝を抜かれました。
で、菊池成孔さんの新譜。成ちゃんはあえてジャズアルパムをつくるにあたって、このフェラン・アドリアのアイデアをちゃっかり拝借したのでした。モダンにフリーにクラブ系……、さまざまなスタイルの作品が全部で41曲。一口大の曲ばかりなので、どれもちょっと喰い足りない感じ。でも、その残り香を堪能するまもなく、次の味(音)が誘惑します。まさにそれは、あの「エル・ブリ」の試食(デギュスタシオン)的コースそのものといえましょう。そこでお願い。今度は成ちゃんの考えるスウィーツを食べさせてくださいまし。もちろん、ラス・メイヤーばりの「食紅てんこ盛り」ではないものですよ。
degustation a jazz.jpg
菊池成孔『Degustation A Jazz』 2004年
Degustation a Jazz
Chansons extraites(de Degustation a Jazz)

cauliflower at 17:55│Comments(0)TrackBack(0) ジャズ 

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

『DECODE』Premiere Edition東邦出版 1982年ROVO『Tonic2001』2002年