『エピステーメー』創刊準備号 1975年 朝日出版社大浦みずき『バック・ステージDIARY』小学館 2002年 他

June 06, 2004

『エピステーメーII 0号』第2期 1984年 朝日出版社 ほか

いったん終刊したのですが、1984年に『エピステーメー』は復刊しました。といっても、4号で再び長い眠りに入るのですが。この第2期というのが、また世の常識を破壊するメガトン級の危険物でした。読者に媚びないおもねない、というか「読めるなら読んで見ろ」と読者を恫喝するエディトリアルデザインでカリスマ的人気を獲得した戸田ツトムさんと鈴木一誌さんも、この第2期の『エピステーメー』の杉浦康平さんからみれば、ひよっこ同然でしょう。杉浦さんは「読めるなら読んで見ろ」とは決して言いません。ただ、「あなたはこれが読めなければいけない」と諭すのです。受苦、パッション、忍従を強いるデザイン。その意味で、『GS』より、第2期『エピステーメー』はよりフランス現代思想的(!)でした。ところで、ここに並んでいる2冊は?、じつは、この三冊とも編集長が同じ人なのです。中野幹隆さん。知る人ぞ知る名編集者。今は、哲学書房の代表でもあります。中野さんの辣腕ぶりは夙に知られていますが、なんといってもすごいのは、現代思想=難解というイメージを紙面にそのまま反映させたことにあります。現代思想なんてホントはあきれるほど分かりやすいものなんですが、中野さんが杉浦さんや鈴木さんにデザインを頼んだばかりに、現代思想が理解不能なものになってしまったのです。現代思想は難しいんじゃなくて、単にデザインがすごすぎて読めない、ただそれだけのことだったんです。今、現代思想離れが深刻です。この凋落ぶり、中野さんのせいだとは言いませんが、もう少し普通の、常識の、当たり前の文字組みで読者に提供してくれていれば、こんな状況にはならなかったと思うんですがねぇ。
左より『エピステーメーII 0号』第2期 1984年 朝日出版社、『季刊パイディア』第11号(AD=杉浦康平) 1972年 竹内書店、『季刊 哲学』創刊準備号 1987年 哲学書房(AD=鈴木一誌)

エピス第2期パイディア
季刊哲学


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『エピステーメー』創刊準備号 1975年 朝日出版社大浦みずき『バック・ステージDIARY』小学館 2002年 他