ヴィジュアル

November 11, 2022

被写体との距離間が、時間の堆積を表象してしまうという驚異

ビジュアルにイラスト。そのために、モデルとする画像データを集める。確実に受けてくれはずとたかを括っていたが、意外にも固辞。単行本4冊抱えて、とてもそれどころではないと。でも、koizumi先生は、それが常態化していて、いつ頼んでも同じだろう。妻が0Xでお昼を買ってきてくれた。1階の焼き鳥屋で、やきとり弁当。こういうのを食べたかったので大満足。とくにつくねが美味しかった。午後は、続き。途中で、予定している物件の写真をとっているのではないかと、さかもっちゃんにtel。残念ながらなかった。もっとも過去に撮影してくれた物件も入っていたのだが、フィルム時代。デジタルデータではないのだ。今回のルポの写真について。編集長は、取材者=ライターがやったほうがいいという考えだが、ぼくはちがう。今回の特集は、ルポと同じで、見てきた人間の印象を重視し、当事者目線でチョイスすべき思っている。全体を通して見たときに、たとえば、atherのグループは、対象との距離感がこれまでのものと少し違っていて、それはまさに僕の意図したこと。こういう写真が上がってくるのだから、やはり本人にチョイスしてもらいたいのである。夕餉の前にさきいかとサラミで赤。さきいかは、ジッパー付きの袋から一本づつ取り出しては、すぐにしまうことにする。ところが、りつに「なんかくさい」といわれる。ばれてしまった。夕餉は、たらのフリット(?)。それとあわせてズッキーニ、パプリカもフリットに。美味しかった。

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July 05, 2022

疲れるテキストとあがる写真

昨日のミーティングを踏まえて、企画書を再読する。ちょっぴり修正を加える。zoomミーティングの招待状をクライアントとスタッフに送る。妻がお昼を買ってきてくれた。今日は、ちらし寿司。妻は豚丼。昼過ぎから雨が降り出す。ぞうろくさんから星人経由でインタビュー原稿がくる。それを読み始めてどっと疲れが出る。しばらくみないようなテキスト。これは活字にはできない、というより、インタビューイーに確認してもらうことも恥ずかしい代物。さて、星人の見立てはいかに。どのように解決するのであろうか。さかもさんに写真受け取りのお礼。コメントを書いていたら、この写真がとんでもない作品であることがだんだんとわかってきた。一見てっぱん写真のような佇まい、ところがどっこい、今まで誰も覚知したことのない画像が浮かび上がってきたのである。鉄とコンクリートでできたぬめぬめ。そうとしかいいいようのない摩訶不思議な写真。三路線をそれぞれ走る三つの車両。それらが地面から這い出し、地表を這いずり回る。のように見えるのだ。ところが一旦そう見えてしまうと、もうそうとしかみえない。思わずゲニウスロギという言葉がでてしまった。魔都東京という言葉まで出してしまった。御茶ノ水駅は、われわれが感じる以上に特殊な場所なのかもしれない。魔界への入り口? 対談原稿にやっと着手する。

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April 30, 2021

リビングにいなっちの新作を飾る

れいこなどすまして、事務所へ。いなっちへ「c&l」を10冊送る。おすぎのギャランティに間違い発見。おちよさんのいう通りに数字を修正してメールするとすぐに返事が来た。金額がまた違っていた。お杉さん、しっかりしてるわ。いなっちから贈呈してもらった最新作と額縁を持ち帰る。おちよさんがてさげをつけようかと言ってくれたけれど、かかえていけるから大丈夫と断った。しかし、大きさが中途半端で、かかえていくと手の長さいっぱいになる。すぐに、手が痛くなり、なんども持ち帰ることに。重くないから平気だと思ったが、軽いからといって侮っちゃいけない。今日ばかりは、手がもっと長いとよかったのに、とムリな後悔。スペイン料理。若鶏もも肉のブランチェ。やっぱりレストランの料理は美味しい。帰りがけにNクリックの追加棚を買って帰ろうと思いtelすると、ただいま在庫切れ。4日にピックアップすることに。帰宅後、まずいなっちの梱包をほどく。ちょっと暗いかなと思うが、おさまりはよい。Fuliくんに自慢する。そのあと、昨日の続きで、Nクリックの組立て。今日は、2階のFuliくんのスペースを借りうけて設置。組み立ても、2階で行う。階段に積んでいた書籍を順に本棚へ。机の横のNクリックの本棚に白いプライチックケース6箱に納めていたCDを並べる。クラシックと現代音楽とワールドミュージック。夕餉は、厚揚げともやしの炒め物とニラともやしの炒め物にカレーのコチジャンソースをトッピング。これが、無茶苦茶辛かった。本当は、休肝日の予定だが、今週は、すでに休肝日が2日続いたので、今日は解禁にしてプレモル。そして夜は、ハイボール。

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January 06, 2021

神羅万象摩訶曼陀羅の趣あり

れいこをやっつけ、新聞の切り抜きをチョイスし、10:30には出る。たかまりの玄関で星人といっしょになる。おちよさんに新年の挨拶。年末年始に送られてきた請求書類を処理。そのあと、年賀状をチェックする。毎年セルフポートレイトを寄越す方がおられるが、しげしげと眺めてみるとみなさん十分にお歳をめされている。こっちもどっこいどっこいかと思うと、ちょっと寂しくなる。年賀状の数も、差出人もほぼ昨年とおなじ。14時〜18時に佐川が「c&l」を届けてくれるので、その前にランチ。中華はテイクアウトは並べているが店はあけていないみたい。日本そばは何人も待っているので、パスタ屋へ。トマトソースがおいしい。事務所にもどったあと、品川へ。inaくんの写真展。メディアの紹介記事を読み、案内も送ってもらっていた。とにかく、ぶっ飛びものの新作である。はじめてみた時、ついにこの人は狂人になってしまったのかと本気で思った。彼曰く万華鏡のようなデジタルバグの集積だ。摩天楼が立ち並ぶ繁華街であったり、緊急事態宣言発令中の多摩川河川敷であったり、廃棄物であったり、祝賀御礼の儀であったり。ブルーインパルスと雲と題された作品もあった。じつは、彼は一昨年海岸の崖から転落し、死の縁を彷徨った。その自由落下中に見た風景画像を再現したのだという。みごとに再現されている、と当事者ではない人間の脳内にもデジタルバグを蘇るのだ。すごい写真が登場した。限定出版の写真集を一冊購入したshinanouaで泡を購入。帰宅するとすぐに風呂へ直行せよという指令。もちろん遵守しました。そのあと、夕餉はハンバーグ。りつと妻のベッドの上で言葉遊び・行為付きでふざけ合う。

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March 08, 2018

1年以上も更新が滞っていたら、だれも見なくなっちゃうよね。

事務所について、さて何から始めようか。緊急性のあるミッションはないし、瞬時に終わるものもない。ならば、HPを片付けることにする。
残念ながら、データは残っていない。Macでつくらなかったからな、と後悔しても始まらない。
しかし、打開策は向こうからやってくれもの。c&lの場合、webサイトに誌面を公開している。
ただしPDF。ダメもとでコピペしたら、なんとテクストデータとして保存できるではないか。
やってみるものだ。c&lに関しては、現在公開中の号の前まで、contentsをコピペすれば、データがつくれてしまう。それと、また悪知恵が働く。
コトモノヒトのページ、手間がかかるわりに、ちっとも面白くない。
マスターベーションしてるだけのページになっている。だったら、やめてしまおう。
danだけは残して、ほかのは基本的に画像とcontentsだけにする。
ランチはトマトソースのパスタ。客はyukorinと僕だけ。雨の日だとこういうこともあるのだ。
もどってから、また続き。途中で、ほかの予習とかをちょっとやって、再び続き。
結局20時までかかってしまった。
本誌は、明日お千代さんに宅急便で送ってもらい、データは一足お先にメールで送ることに。
帰宅すると娘が録画がしたアカデミー賞の授賞式を見ていた。
レディー・バードはオスカー逃したけれど、今一番見たい映画であることには変わりない。
夕餉は、長芋の豚肉ロールと長芋の味噌汁。


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September 14, 2017

太古の生物が哺乳類に進化したような印象。

朝一でTへ。三者会議とno.110の表紙案、差し込み案のプレゼン。
no.109は最近の数号では、非常によくて、amaでは、この2ヶ月間で80冊を売り上げた。
水曜もうれしそうに報告する。結果よければで何か議論することもなく、
すぐに終わってしまった。
表紙はブタさんに決定。白バックはいいのだけれど、ロゴの色を検討してほしいというオーダー。
差し込みは、sakamotochiの東北民家推しだったが、今回のテーマにちかすぎるということで却下。
神山さんの作品で行くことに。ただしタンカーは変更のこと。
かえりがけ佐藤さんと話す。何はともあれ売れていればOK。
自分のやりたい企画を通すためにも、売れていることが前提だろうと。まぁ当たり前ですけどね。
しぶそばで空心菜のかき揚げひやしそばをいただく。やっぱり、ざるのほうがよかったな。
Yamamurachiの展覧会に顔を出す。下北のアレー。
新作は、とてもいい。生物が進化するように、モチーフ(勝手に思っているだけど)の生き物が、
原生動物から哺乳類に変化した感じ。体温が感じられる生き物になった感じ。
一度事務所に顔を出し、オリの資料などもって自宅へ。
昨日の続きで、iidsaさんのインタビュー原稿。
予定では、残り3600w。妻と母との夕飯をはさんで、12時に書き上げる。
ところが、この時点でお腹がモーレツに痛くなる。
上へ下への大騒ぎ。もちろん、上はでなかったけれど。
結局、酒は控えて寝ることに。


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September 12, 2017

1976年の女装

朝一で武蔵府中税務署へ。所得税の申告書3年分。
南武線分倍河原駅下車。東芝の敷地内を通り抜けMINAMOも通り抜けていく。
こんなんでいちいち税務署までいくんだったら、いよいよ電子申告か。
狛江で降りて堀口さん。ハイローストが飲みたかったのに今日は焙煎していない、残念。
フレンチになってしまった。
帰宅後、クルマで郵便局、パレットプラザ、村田電気。
なんでパレットプラザ? 幻のドタマラの8ミリフィルムがなんとDVDとなって蘇ったのだ。
2本分で5分にも満たない映像。しかも音なし。
全体がノイジー。でも、ライブの臨場感がビシバシ伝わってくるレア映像だ。
久住が歌いイノバが歌いセリカも歌う。
のぶちゃんが踊りイノバの彼女が踊りあんちゃんが踊りえりちゃんも踊る。
ぼくの化粧、想像以上に妖艶だった。
マジでステージにたっているではないか。
お昼はまたしても助六。
眠眠打破、きいているのかきいていないのか。
かわいちゃんの表紙デザインと差し込み図版のチェック。
sakamotoくんの民家に注目したのには恐れ入った。これはいいアイデア。
田中さんにチェックを出すために原稿整理。
おすぎが石田さんの原稿をあげてきたのでそのチェック。
肝心の僕の原稿は、明日か…。




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May 12, 2004

『畠山直哉 NAOYA HATAKEYAMA』淡交社 2002

都市に内包された自然に内包された都市に内包された自然=都市(自然(都市(自然))) このウロボロス的な都市と自然の入れ子状況を、シャープにかつクールな視線で捕獲し続けているフォトグラファーが畠山直哉さんです。はじめて「等高線」の牛の写真を見た時に、「こりゃ、TADAO ANDOの牛じゃあ!!」と思わず声を上げて笑ってしまいました。そこに佇む牛の肌理がコンクリート打ちっぱなしのようで、まるでビルディングのようだったからです。それ以来、畠山直哉さんの仕事は常に僕を驚かせます。「ライム・ワークス」の工場はラップランドの森のようですし、「ライム・ヒルズ」の採石場は、2025年の品川駅のようです。「アンダーグラウンド」の下水道は、ニューロンのようですし、「スローグラス」は、クオンタムジャンプのようです。畠山さんの手にかかると、自然は人工物に、人工物は自然に、レンズを透過したとたんに、世界が逆立ちしてしまうのです。自ら暗箱そのものとして生き直している畠山さんと、幸運にも一度海外に行ったことがあります。ドイツの「エムシャーパーク」プロジェクトの取材でした。すでに閉山してから何十年もたった大規模工場地帯を、産業的自然風景として再生保存しようというそのプロジェクトを、撮影できるのは畠山さんをおいていないと思ったからです。そして、予感はズバリ的中。彼のカメラは、みごとに錆びた鋼鉄が植物に変成し繁茂する21世紀の都市の近未来を写し取ったのでした。「インダストリアル・ネイチャー」というタイトルで、『City&Life』という雑誌に発表しました。右はその記事。ツォルフェアアイン第12立坑公園事業のシンボル的存在「採炭施設」。左は2002年、郷里の岩手県で開催された回顧展に合わせて編まれた写真集。
ちなみに畠山直哉さんは1997年に第22回木村伊兵衛賞を受賞。

畠山直哉
エッセン
畠山直哉

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February 07, 2004

赤瀬川源平『追放された野次馬』現代評論社 1972年

泰平小僧と馬オジサンによる対談「思想的変質者はいかにして鍛えられたか」という第1章からはじまるこの一冊は、雑誌『ガロ』(もちろん初代の)に仕掛けられた『桜画報』、雑誌『現代の眼』(とっくに廃刊)に仕掛けられた『現代○○考』のコンピレート版。雑誌の一部を乗っ取るというペーパージャックという戦術をあからさまにやってのけたこの二つの劇画連載は、当時の活字メディアを震撼させました。千円札裁判が「虚実皮膜」の表現世界を暴露したとすれば、この二つの劇画は、印刷メディアの「虚々実々」を暴露どころか木っ端みじんに爆破してしまいました。
ところで、今ネット系の古書店でいくらになっているのかとのぞいてみたら、あっと驚く1万円がついていました。じつは『桜画報』も持ってるんですが、こっちはなんと1万5千円! ちなみに、どっちも僕のは新品同様でっせ。
赤瀬川源平『追放された野次馬』現代評論社 1972年
追放された

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January 24, 2004

Helmut Newton『Sleepless Night』Congreve 1978年

今日、夕刊を見て驚きました。ヘルムート・ニュートンが自家用車を発進させた直後壁に激突、強打して死亡とあったからです。享年83歳でした。ニュートンの写真を始めて見たのは、70年代の終わり。友人K君と新雑誌を創刊しようと熱くなっていた時です。現代思想とまんがと写真をごった煮にしたポップカルチャーの雑誌。その表紙にK君はニュートンの写真を使いたいと提案したのです。首に矯正用のギブス、右足に包帯を巻いてつえをついて立っているおかっぱの女性。もちろん裸。ヘアヌードが解禁になっていなかった日本では入手困難な写真集に載った一枚でした。オブセッションの塊のような写真を見たいがために非公式のルートで手に入れたのがこの一冊。結局雑誌発行はとん挫して、写真集だけが手元に残りました。
ヘルムート・ニュートンという写真家は、やはり単なるスケベおやじだということがビンビンに伝わってくる、とてもステキな写真集です。なにはともあれ、合掌。
ヘルムート・ニュートン『Sleepless Night』Congreve 1978年
newton

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January 23, 2004

小林健二『ILEM KENJI KOBAYASHI Works 1990-1993』ギャラリー椿

惑星的郷愁。小林健二さんの作品を見ながらいつも思い浮かぶ言葉です。鉱物と粘菌の、電気と細胞の、黄泉と未来の、限りなき往還。そこには遡るべき記憶はすでに蒸発し、未だ形成されていない楼閣がこのうえない懐かしさをともなって佇んでいるのです。忘れてしまった物質の将来。薄板界の痕跡。
ガレリア・キマイラでの始めての個展「UTENA」を見た時の衝撃。現代美術というジャンルを越えて、もっとずっと普遍的なものに触れたような気がしました。それから、ほどなくして小林さんとお話をする機会がやってきました。想像していた以上にピュアな精神をもってらっしゃる方でした。
この本は、1993年ギャラリー椿での個展「封じられた日々」に合わせてつくられた作品集。小林さんが本を出すと必ずお願いすることがあります。サインをもらうことです。この本にもKenjiKobayashiと一緒に僕の名前も記していただきました。
小林健二『ILEM KENJI KOBAYASHI Works 1990-1993』ギャラリー椿
小林健二

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December 16, 2003

イマージュの解剖学

ハンス・ベルメールと呼ぶだけで声が震えてしまいます。四谷シモンの魂のお師匠さんでしたっけ。澁澤龍彦の部屋に飾れていたドイツ少年ももちろん好きですが、やはりお師匠さんの胴体だけの少女にはかないません。
卒論にバタイユを選んだ時、僕の頭の中にあったのはこの少女の姿態でした。「…匂う内側の皮膚は、花をむさぼり食べる。…」
『イマージュの解剖学』河出書房新社1975年
イマージュ

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